令和6年度幼稚園・保育所・認定こども園職員研修会
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東金市内幼稚園・保育所・認定こども園・小学校職員合同研修会
「子どもの姿を通した幼保小の連携・接続に向けて」
「子どもの姿を通した幼保小の連携・接続に向けて」というテーマで、東金市内の小学校・保育所・幼稚園・認定こども園の職員が研修に参加しました。今回の研修では、千葉県総合教育センター研究指導主事 清水健広先生、千葉県幼児教育アドバイザー 櫻田美智子先生をお招きし、小学校と保育所・幼稚園・認定こども園、それぞれの立場からの講話・演習研修を行いました。
幼児教育の日々の体験や遊びが、小学校教育に繋がり、連続性・一貫性をもって構成されるためには、まず双方で行っている教育を“知る”ことから始まります。
研修では、法的根拠や教育要領の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」「架け橋期プログラム」等の読み取りについての講話後、各小学校区のグループに分かれ「どんな子どもに育ってほしい?」をテーマに、演習を行いました。
幼保小連携の一環として、各小学校区では年数回交流行事を実施しています。ひとつひとつの行事をより有意義なものにし、より連携を深めていくためには、交流行事後に“共に”振り返る機会を作ったり、今回の研修のような場で実際顔を合わせ同じ課題について話し合ったりする機会を作っていくことが大切であると感じました。
《研修会アンケートより》
・幼稚園・小学校それぞれの側面からのお話が同時に伺えたことが、大変貴重な研修となりました。「幼稚園・保育所・こども園は、小学校の予備校ではない」…以前から言われている言葉ですが、今日改めて学ぶことができました。
・「期待する子ども像について」ホワイトボードや付箋を使った演習は面白く、改めて10の姿について考える機会となりました。思いや考えが共有できて良かったです。
・幼保の先生方と朝の会や給食の話等日常生活についてどのように進めているか聞く機会が持てたのは良かったです。1年生だからといって何でもしてあげるのではなく、自分たちで決める、任せる場面をもう少し増やしてみたいと思いました。
・幼稚園と小学校の先生が意見交換する時間がとても貴重でした。架け橋期や10の姿は、これから小学校の活動で意識していこうといます。
研修会の様子
幼保合同共通カリキュラム研修会
「みんなで語ろう!保育と遊び☆ ~聞きたい・話したい・見てみたい~」
東金市立幼・保・こども園の職員を対象とし、『みんなで語ろう!保育と遊び☆~聞きたい・話したい・見てみたい~』というテーマで研修会を実施しました。
東金市立幼・保・こども園は、「東金市立幼稚園・保育所・認定こども園共通カリキュラム」を基本に、どの施設に通っていても同じ内容の教育・保育を受け、小学校へのスムーズな接続が図れることをめざしています。
少子化により園児数が減少している園がある一方で、認定こども園も増え、幼・保の経験を持つ職員が、それぞれの経験を活かし、“共通カリキュラム”を意識しながら子ども達のために日々悩み、相談し合いながら教育・保育しています。本研修会では、日常の保育での迷いや園としての悩み・情報を共有し、解決の糸口やきっかけとなったことと思います。
《研修会アンケートより》
・年齢の異なるメンバーでの話し合いだったため、コンセンサスゲームは意見を出し合うためのウォーミングアップとして良い雰囲気になり、その後の話し合いがとてもスムーズだった。
・日々の悩みや考えていること、保育についてたくさん語ることができ、新たな気づき・学びとなった。
・他園の様子を聞けて、また自分の話も聞いてもらえて良かった。これからも頑張ります。
研修会の様子
私立保育施設職員対象の研修会
「見直そう!保育現場の『なぞルール』 ~『あたりまえ』から抜け出せば、子どもはもっとのびのび育つ」
私立保育施設の職員を対象として、大妻女子大学准教授の石井先生をお招きし、「見直そう!保育現場の『なぞルール』~『あたりまえ』から抜け出せば、子どもはもっとのびのび育つ」というテーマでお話を聞くことができました。
保育現場では、日々繰り返される生活の中で、毎年同じ時期に同じことが行われるなど、「これまでこうやってきた」と繰り返されることがよくあります。本研修の目的は、根拠や理由が明確でないにもかかわらず、伝統的に繰り返し行われる行為やルールを『なぞルール』として再考することです。
石井先生の講義を受け、他施設の職員と自施設の『なぞルール』についてグループワークを行いました。他施設の状況を聞き、自施設の状況を見直す機会となりました。
今回のグループワークで次のような『なぞルール』が出ましたので、一部紹介します。
・長靴の時は遊具で遊べない
・時間でトイレに一斉に行く
・部屋では座って遊ぶ
本研修をきっかけに、自施設での保育を振り返るとともに、学んだことを各施設に持ち帰り、施設内で見直すことでより良い保育をめざすきっかけとなることと思います。
研修会の様子
幼稚園・保育所・こども園合同研修会
「子ども理解=子どもの姿の読み取りから環境構成へ」
会計年度任用職員を対象として、千葉明徳短期大学准教授の伊藤先生をお招きし、「子ども理解=子どもの姿の読み取りから環境構成へ」というテーマでお話を聞くことができました。
幼・保・こども園の保育は、「子ども理解」が基盤となっています。よって、日々の保育の中で保育者には、一人ひとりの子どもが“今ここ”で経験していること、味わっていること、そしてそれがその子にとってどんな意味をもっているか…を理解していくことが求められます。そして、子どもの「学び」や「育ち」を支えるため、その理解をもとに環境を整えていく必要があります。子どもにとっては、「遊び」そのものが「学び」です。子どもは遊びに没頭することによって,「考えたり」「発見したり」「試行錯誤したり」することに出会います。そのために保育の現場では、遊びに没頭できるための十分な【場所】【物】【人】【時間】が必要となります。保育者は、読み取った子どもの姿をもとに、子どもがより遊びに没頭し楽しめるための環境を構成していく必要があるというお話でした。
また、ニュージーランドの保育で用いられている「子どもの評価理解」方式であるラーニング・ストーリーについてもご説明いただき、動画を視聴しながら、子どもをひとつの物語として捉え、“5つの視点”をヒントに子どもの成長や発達を捉える方法を学ぶことができました。
研修をきっかけに、自身の保育を振り返るとともに、学んだことを各園に持ち帰り、今後、新たな視点で子どもを捉え、発達に必要な体験を積み上げていけるような保育をめざすきっかけとなることと思います。
伊藤先生
研修会の様子
『子どもと一緒にまんまる笑顔に!~運動遊びで楽しい保育を~』
幼・保・こども園の職員を対象として、社会福祉法人若杉保育園 勝山先生をお招きし、「子どもと一緒にまんまる笑顔に!~運動遊びで楽しい保育を~」というテーマで実技講習を行いました。
昨今、保育現場では、子ども達の体力の低下や身体の使い方がうまくできない子が増えていることを感じています。そんな中「子どもが笑顔になるような日々の“楽しい運動遊び”が体力作りにつながるといいな。」という先生方の声に応えるような講習会となりました。
「スキャモンの発達発育曲線について」等子どもの発育についての理論的なお話を始め、実際に体を動かして参加者自身が「身体を動かすって楽しい♪」と感じることができる内容でした。
子どもは「楽しければ続ける」⇒「続ければ慣れる」⇒「慣れれば身になる」⇒「身になれば自信につながる」…つまり「楽しい」「面白い」環境作りがポイントとなります。日常の保育だけでなく、運動会に向けてのヒントとなるポイントもたくさん教えていただき、「まずは、先生達が考えて工夫すること!」が大切であるということでした。
【動く】【食べる】【寝る】…勝山先生が研修の中で何度も繰り返していらした“大切なこと”は、私たちの、そして子ども達のとても身近にありそうです。
《研修会アンケートより》
・実際に「座り遊び」「人数増やし」「クイズ(色や形)」…実際やってみて、楽しさを知ることができた。楽しければ続ける→自信につながると聞き、保育の中で楽しい遊びや身体を動かしたくなる環境を作っていきたいと思った。
・「楽しくなければ続かない」という先生の言葉に、導入や教師の工夫が大切だと再認識した。
・腕や足、腰の力をつけるために、ハイハイ遊びや鬼遊び、縄跳び等、工夫して取り入れてみたい。
研修会の様子
「遊び心を子どもたちに伝えよう」
幼・保・こども園の職員を対象として、遊び塾はらっぱの荒牧先生をお招きし、「遊び心を子どもたちに伝えよう」というテーマで実技演習を行いました。
はじめに歌いながらできる手遊び、続いて折り紙等を用いた工作、部屋全体を使った遊びを参加者全員で体験しました。
歌や手遊びを考えるのが難しい、という悩みがある場合は、知っている歌の歌詞を変えてみるとよい、と説明していました。
じゃんけんのような手遊びでは、子どもの年齢に合わせて「みんなで一斉にじゃんけんする」「チームで出す手を決めるよう話し合う」と、やり方を変えることも有効とのことです。
手遊びをする上では、手遊びを失敗したり、じゃんけんで負けたりしても、「手遊びして楽しかった」と思ってもらえることが大事であるとのことでした。
すぐに現場で実践できそうな遊びがたくさん研修の中で紹介されていたため、今回の研修で披露された遊びが早速実践されて、各園の子どもたちに「遊び心」が伝わることでしょう。
《研修会アンケートより》
・たった2時間の研修だったが、手遊びや集団遊び、制作とすぐに保育に取り入れられる内容でとても良かった。やり方、作り方、ルールもわかりやすく、子ども達とアレンジして行うのもいいかもしれないと思った。
・すぐに使えるアイディアがたくさんあり、とても楽しく研修に参加できた。先生の話を聞いているだけで笑顔になれた、話し方等も参考になった。また研修があれば参加したい。
研修会の様子
お問い合わせ
東金市市民福祉部こども課(保育所・認定こども園)