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あしあと

    令和5年度幼稚園・保育所・認定こども園職員研修会

    • [更新日:]
    • ID:11697

    共通カリキュラム研修会(3回開催)

    『東金市立幼稚園・保育所・認定こども園共通カリキュラム』を活用する方法を探る

    研修会の様子

    『東金市立幼稚園・保育所・認定こども園共通カリキュラム』とは、就学前の子どもがどの市立施設に通っても同じ内容の教育・保育を受け、小学校とのスムーズな接続が図られるよう、市立施設の保育者たちがこれまで培ってきたノウハウを生かして策定し、平成29年3月から市立の全園で導入しているものです。


    基本理念、教育・保育目標、方針、めざす子ども像、全体的な計画、年齢児ごとの年間指導計画という構成になっており、改定により事例集を追加しています。

    本カリキュラムを現場で継続的に活かしていくため、策定に深くかかわった大泉由美子講師(元第2保育所長)を中心とし、1回目は管理職、2回目は幼児組のクラス担任、3回目は乳児組のクラス担任で集まり研修会を行いました。

    本カリキュラムは、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領ををもとに策定していますが、改めて現場でどのように活用するかを確認し合うきっかけ作りとなったように思います。

    同じ年齢児を担任する保育者が集まる機会もあまりないため、日ごろの悩み事を共有し合う時間にもなりました。乳児組の回では、年間指導計画を音読する場面がありましたが、改めて声に出して読んでみることも、また新鮮な学びになるのだなと感じました。

    こうして互いに学び合う場は、これからも必要であると認識しています。

    幼保合同研修会 令和5年8月25日開催

    テーマ「伸び伸びとした深い対話のできる園を目指して」

    研修会の様子

    東金市で幼保合同研修会をスタートして8年目、管理職のみを対象とした研修は初めての試みです。そもそもこの幼保合同研修会は、幼稚園と保育所の職員の将来的な一体化を目指して始まったものですが、一体化に向けては、園長の保育観のすり合わせが大切といった認識から、このたび、管理職向けの研修会を企画しました。

    改めて学んだのは次の二つの『改めて押さえたい幼児教育・保育の基本』です。

    (1)環境を通して行うものであること

    (2)遊びを通して総合的に行うものであること

    保育観を擦り合わせていくときの手がかりは、3法令(3つの要領・指針)であるとのこと。

    また、2つの動画からも見て学ぶ時間がありました。千葉県内のとある公立幼稚園では、室内環境が工夫されており、保育者は基本的にはどーんと座ってモデルとなり、登園してきて支度する子どもに対してあれこれ世話を焼いたりはしません。ゆったり構えている姿が印象的です。2つ目の園は、都内の私立幼稚園ですが、戸外の環境を通してということで園舎の耐震工事という環境から偶然発生した遊びの中で、大工さんの仕事を見たり工事中の床下にもぐったりという遊びに発展していました。カエルの死など、園の生活の中で偶発的に起こることが学びとなるのだなあと感じました。極端な事例ではありましたが、印象的な映像に心動かされました。


    風の子保育園視察 令和5年8月23日

    社会福祉法人風の森『風の子保育園』へ視察に行ってきました。風の子保育園は、大妻女子大学准教授 石井章仁先生が園内研修の指導に入っており、同じく石井先生に園内研修の指導をいただいている睦沢町と東金市の保育者をお招きいただきました。石井先生繋がりで3園の先生が集うという、大変貴重な一日となりました。

    風の子保育園の園長先生のお話が大変印象的だったのですが、、

    『なぜ急ぐ必要がある?今できなくても、いつかできる。そこには大人の焦りがある。今じゃなくてもいい、次の便でいい。無理やり促す必要はない。泣かせることも悪いことではない。昼寝を違う場所でしたり、外遊びを切り上げられなかったりしても、大人が手を出さず、人の話を聞いたり予測を立てられる生活力が必要。徐々に見通しが持てるようになれば良い。幼児期の学びで、自分で気持ちを切り替えられないといけない。自分で前に出る、前に進む力をつけることが大切。困ってますと人に伝えられることが大切。そんな根っこの部分。生きていく力を育ててあげたい。』

    こんな、園長先生の力強い理念の基で行われている保育で感じたのは、保育者たちがゆとりを持ってどーんとかまえた保育をしていること。ちょっとくらい食べ終わるのが遅れたっていいじゃない、という気持ちのゆとりを感じました。そういう大人の様子って、子どもは敏感に感じ取るもの。外遊びを堪能し、お昼までの時間、ロフトに寝転がって先生と絵本を読む2歳児の姿に、保育者の心のゆとりの大事さを改めて感じました。

    公開保育は、自らの保育を振り返る貴重な機会だということも学んだため、今後は東金市でも実施できたら良いなと考えます。

    夏でも外遊びができるよう日陰がたくさん!

    手作りのプール

    遊具、棚、おもちゃは手作り

    屋上で野菜作り

    保幼小職員合同研修会 令和5年8月18日開催

    テーマ「幼児期に育むべき一番大事なこと~小学校との接続の観点から考える~」

    研修会の様子

    幼児教育は『無自覚な学び』、学校教育は『自覚的な学び』…本研修会において、参加者に響いたフレーズです。

    幼児教育では、遊びの中にたくさんの学びがあり、何気なく遊んでいるようでも、その中でのさまざまな学びを体験しながら過ごしています。小学校教育では、時間による区切りや、教科書・ノートを使っての学びとなり、幼児教育とは大きく異なります。しかしながら、幼児期の体験を通して『心情・意欲・態度』という就学以降にも大変重要な要素が育っているのだということを学ぶ貴重な機会となりました。

    本研修の講師は千葉こども専門学校講師 宇津木恵子先生にお願いし、市内の就学前児童施設職員のほか小学校教諭も含め27名が集まり、グループワークを通して交流も行いました。宇津木先生は私立保育園の園長経験もあり、また、絵本士として各地で絵本の読み聞かせをするなど活躍の場を広げていらっしゃいます。保育者を育成する立場からの小学校への接続という課題について、具体的な例示によりわかりやすく面白い講義をいただきました。

    グループワークでは、コロナ禍を経ても交流が持ちにくい状況が続いていますが、情報交換や実際に見学し合うことの大切さを改めて認識することができました。互いに忙しい中ではありますが、連携していくことの大事さをこうして研修会を通して感じていくことがその一歩となれば幸いです。

    幼保職員合同研修会 令和5年8月4日開催

    テーマ「子どもが、保育者がワクワクする行事について考えよう」

    研修資料

    「行事といえば何を思い浮かべますか?」という講師からの冒頭の問いに、参加者22名のうち20名が「うんどうかい!」と答えました。講師の植草学園短期大学教授 久留島太郎先生は、運動会が大嫌いだったそうで…リレーではいつも最後に抜かれる人だったと…現場で働き始めてからも嫌いだったけれども、あるとき、運動会をきっかけに3歳児の遊びが広がった経験をしてから意識が変わったとのことです。

    「運動会」といえば、ちょうどこれから保育者たちが直面する行事。子どもの成長も特に良く目に見える行事の一つです。保護者のみなさんにも、子どもの成長した姿とともに「どれだけ楽しんでいるかな?」ということに着目して見ていただきたいと思います。

    久留島先生は、現場経験も豊富なうえ、大学附属こども園の園長先生を兼ねられているため、たくさんの現場事例をお話しくださり共感できることが多く、教育要領・保育指針等における「行事」の取扱いについても詳しく学ぶことができました。

    今年度の行事はどう展開されていくのでしょう?久留島先生からは「今年度の行事をどう取り組んだかについて、行事が終わってから保育者同士で話し合える場があるといいですね!」というアドバイスもいただきました。一緒に研修を受けた保育者同士で振り返りのチャンスがあると更なる学びとなりますね。

    市立保育所・認定こども園 外部講師の巡回指導(園内研修)令和5年度前半

    全園共通テーマ「生きる力を育む」

    令和5年度の巡回指導の様子をご紹介します。

    市立保育所と認定こども園では、平成29年度から各園で年2回ずつ、教育・保育の質の向上のため外部講師の指導を受けています。講師は、大妻女子大学准教授の石井章仁先生と、今年度から新たに千葉明徳短期大学准教授の伊藤恵里子先生にお願いしています。

    今回は、福岡こども園での1場面をご紹介します。

    戸外で水遊びをする2歳児。蛇口から水を出したい!!のだけれども…蛇口を「ひねる」という経験がなくて、なかなか水が出せない…そんなとき。大人がひねってあげるのは簡単なことですが、居合わせた保育者は、そう簡単には出してあげません。「なんでかなあ?なんで出ないのかなあ?」と、蛇口をひねる真似をして見せたり、何度も子どもたちに試行錯誤させ、入れ替わり立ち替わり色んな子どもがチャレンジし、最後にはとうとう蛇口が開きました!

    石井先生からは、子どもが考えてやってみて、最後に成功体験を得られるというとても良い場面であったという講評をいただきました。子どもたちの興味関心を耕して、それぞれの子どもが夢中になれるものが1つ、2つとあると良いとのことです。幼児教育は、子どもも保育者も日々試行錯誤。「先生していい?」じゃなくて、「先生するね!」と、子どもが主体となって活動できるよう、保育者も日々試行錯誤しています。

    この、「ひねる」という動作は、自動水栓が増えた今では意図的に経験させなくてはなかなか身につかないものです。そこで、遊びの中で0・1・2歳児のうちから積み重ねていく経験が非常に大切です。そのための手作りおもちゃも、各園の保育者たちが試行錯誤して作っています♪

    水出ないねえ。

    これは、ペットボトルを切って作ったおもちゃです。この他にも、引っ張る、つまむ、押す、などなど…乳児の興味を引く手作りおもちゃがどこの園にもたくさんあるんですよ♪

    手作りおもちゃ

    手作りおもちゃその2

    私立施設職員を対象とした研修会 令和5年5月19日開催

    テーマ「子どもの主体性を育む保育を実践するための10のポイント」

    研修の様子

    市では初めて、私立保育施設職員を中心とした研修会を企画したところ、市内の私立保育園や小規模保育事業から12人の参加がありました。市立園からも5人が参加し、みんなで学びを深めました。

    講師は大妻女子大学准教授の石井章仁先生です。

    「AI時代を生きる子どもだからこそ、保育で特に大事にしたいこと」という切り口で、非認知能力を育む大切さを具体的に学びました。

    受講者から事前質問のあった「自主性」と「主体性」の違いは大切なことです。幼児教育では、主体性を育むことが重要だと言われています。

    自主性…「自分自身で判断して、やるべきことを率先して行う態度」「自分から進んで行動しようとする姿勢」「自分から進んで、やらなければならないこと(決められていること)をしようとする姿勢・態度」

    主体性…「自分自身の判断でやるべきこと(目標にすること)を決めて、責任を負って行動する態度」「自分自身が責任のある行動選択・価値判断の主体になること」

    本研修では、基本的なことを具体的に教えていただき、改めて幼児教育について考えるきっかけとなったように思います。

    参加者からは次のような感想が寄せられました。

    ・子どもが主体的に動けるようにと考えると、大人の都合的にも難しいことも多く、できているようでできていないことが多いなと感じました。

    ・他の園の主体的な場面、主体的ではない場面を聞けて良かったです。子どもにも色んな思いがあるということが改めて感じられました。

    ・保育指針に書かれいている事、子どもの10の姿を全て実行するのは色々と難しいこともあるなぁ…と思いました。子どもと一緒にニコニコ笑って居心地の良い環境を作れるよう1つ1つちょっとずつ頑張る毎日ですね!!


    だからこそ、こんな『なぞ保育』はもうやめよう!ということで、石井先生が感じている『保育のなぞルール』について紹介がありました。

    ・大人が声をかけてトイレに一斉に行く。

    ・早くから給食を準備して待たせる。

    ・活動が細切れでつながりがない。 などなど

    このなぞルールについては、『見直そう!保育現場の「なぞルール」』という書籍にまとめられ、令和5年7月に中央法規出版から発売されています。本書には、東金市の園の事例が複数掲載されています。

    保育活動のなぞルール、遊び時間のなぞルール、生活におけるなぞルール、保護者を意識したなぞルール、保育者の役割・考え方のなぞルールという5つのカテゴリーに分けられており、著者の石井先生からは、「なぞルールの発見と改善」というテーマで園内研修を実施し、みんなでなぞルール探しをするのはいかがでしょうかという提案があり、保育現場で重要とされる自己評価(保育の振り返り)としても活用できるのではないかと思います。