妊産婦・乳幼児のいるご家庭の災害への備えについて
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妊産婦・乳幼児のいるご家庭の災害への備えについて
地震や大雨などの災害はいつ起こるか分かりません。災害が起きたときのことをイメージし、災害に備える、どう行動したらよいか等を日ごろから考えておくことが重要です。また、災害が起こったときのために、具体的な対応や連絡方法について家族と話し合っておくとともに、日ごろからご近所と交流しておくことも大事です。ご自分と子どもを守るために、ご家庭や地域での災害対応の参考にしてください。
家の中の安全対策
自宅を安全な場所にすることがなによりの災害対策になります。日ごろからの安全なスペースの確保は、災害時だけではなく、子どもの事故防止にもつながります。家庭で地震発生を想定した訓練をしたり、地震がきたら自分の身を守るように子どもと約束をしましょう。
・家の中に逃げ場として安全な空間をつくっておきましょう。
・火災の発生を防ぐようにしましょう。
・寝室や子どものいる部屋にはできるだけ家具を置かないようにしましょう。
・安全に避難できるように、出入り口や通路には物を置かないようにしましょう。
【家具の転倒・落下を防ぐポイント】
・移動防止器具は2方向以上に取り付けましょう。
・ガラスに飛散防止フィルムを貼りましょう。
・テレビ台は重量があるため、壁に固定しましょう。また、テレビも壁や台に固定しておきましょう。
・二段重ねの棚は金具で固定しましょう。
・ポール式を使用するときはストッパーを併用しましょう。
・L字金具で家具を固定するとともに、扉の開放防止器具を設置して、飛び出しを防止しましょう。
・本棚から本などが飛び出さないよう滑り止め対策をしましょう。
妊産婦・乳幼児の非常用物品
1 非常持出品
避難することになったときに、最低限必要なものをすぐに持ち出せるように準備しておきましょう。女性1人で運べる荷物の重さの目安は10kg、妊婦さんは5kgといわれています。荷物はできるだけ少なくしましょう。
☐育児用ミルク ☐哺乳瓶・乳首 ☐消毒剤 ☐調乳用の水
☐離乳食、幼児食、おやつ ☐着替え ☐紙おむつ、おしりふき ☐バスタオル
☐おんぶひも ☐こども靴、帽子 ☐おもちゃ、絵本
☐スプーン、ストロー、こども用歯ブラシ ☐ビニールシート ☐簡易トイレ
☐生理用品 ☐清浄綿 ☐常備薬 ☐保険証・診察券・母子健康手帳
災害時は、ストレスにより母乳の出が悪くなることがあります。母乳育児の人も、念のために哺乳瓶と乳首、ミルク、赤ちゃん用の水を用意しておくと安心です。また、おんぶ紐で赤ちゃんをおんぶすれば、避難する際に両手が空くのでお勧めです。
2 非常備蓄品
水や食料は、1人3日から1週間分を備蓄しましょう。いつも使う物品を多めに購入することで十分な備えになります。
災害時のこころとからだについて
災害時は、不眠や食欲低下などのからだの変化だけではなく、無気力になったり、感情の起伏が激しくなったりするなど、こころも影響を受けることがあります。しかし、このようなこころの変化は、災害時誰にでも起こりうる正常な反応で、ほとんどの変化は、時間とともに回復していきます。無理をしないで自分を大切にしましょう。
【妊産婦】
・話せる人に気持ちを聞いてもらいましょう。我慢する必要はありません。
・からだを動かすこと、眠ること、食べることを大事にしましょう。
・予定日は早まる可能性もあります。規則的な痛みを伴うおなかの張り、粘りのある出血、破水があるときは我慢せず、直ちに救助を求め、医療者がいる場合は声を掛けるか、診療可能な病院(かかりつけ医等)で診てもらいましょう。
・陣痛が始まったら、焦らず横になれる場所を見つけて、慌てずゆっくりと呼吸を整えましょう。落ち着くほど安全にお産をすすめることができます。
【乳幼児】
・子どもは環境の変化を敏感に察知し、不安な気持ちになりやすいものです。抱きしめたり、話を聞いたり、そばにいて安心させてあげましょう。
・子どもが求めるなら添い寝をするなど、安心して眠れるように手助けしましょう。
・食欲低下や食べ過ぎ、嘔吐・下痢・便秘等の症状が出ることもあります。生活リズムをできるだけ崩さないようにしましょう。
・食欲が出ないこともあるので、食べなれたものを準備できるとよいでしょう。
・ウェットティッシュなどでからだを清潔に保つことを心がけましょう。
防災についてのリンク
下記のリンクを参考にしながら、災害に備えましょう。
【乳幼児と保護者、妊産婦のための防災ハンドブック】
http://www.boshiaiikukai.jp/img/research/bousaihandbook.pdf(別ウインドウで開く)