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    令和元年度東金市市民提案型協働事業の検証評価の結果

    • [更新日:]
    • ID:8831

    令和元年度に実施のありました東金市市民提案型協働事業について東金市協働推進市民会議により行われた検証評価の結果をお知らせします。

    田間物語 第5章 リレーマラソン【地域活性化型事業】

    団体名

    田間地区まちづくり協議会

    事業概要

     誰でも気軽に参加できるリレーマラソンを実施し、住民の友好・融合・交流を図った。

    【活動実績】
     1周1.5kmを6周するリレーマラソン
     選手 188名参加
     応援者・観戦者を含む全参加者約450名
     とん汁、綿あめ、ポップコーンを配布
     ※ ふれあい広場での輪投げ、剣玉、水風船、バブルサッカー等の実施は雨天のため中止

    講評

     今回は、雨天での開催となった。これにより、前回と比較して参加者数が減少したものの、200名近くの参加選手をはじめ、大会運営スタッフや応援者・観戦者として非常に多くの住民が参加された。
     会場周辺の駐車場・交通整理、競技コース・本会場・出店ブース、スタッフ休憩スペースの準備・運営、競技の運営などいずれにおいても、住民の方々それぞれが相互にコミュニケーションをとりながら協力し合い、それぞれの役割を主体的に果たされている場面が見られ、悪天候にもかかわらず終始にぎわいのある大会を作り出されていた。このような実施状況からは、事業の目指す住民間の友好・融合・交流が十分に図られたものと評価することができる。
     各種団体(区会、体協、子ども会等)により構成するまちづくり協議会は、本事業の運営を通して、事業の目的である上記の住民間の友好等に加え、構成団体間の協力・連携の機運の向上を図ったと言える。これは、今後の地区における自治活動の維持、発展につながるものと期待される。

    委員個別意見

    〇企業からの協賛金なども考えられており継続できるよう努力が覗える。天候に左右される行事でもあるので、雨天時の対応を検討されると良いと思う。

    〇リレーマラソンを核として、リレーマラソンに出なくともその場に行ってみたいという場の設定をしたことが特に評価できると思う。

    〇年間1回だけのイベント型のリレーマラソン事業は、準備期間に知恵と相当の労力を費やしても、開催当日の天候により事業の成否が決定されるリスクがある。できることならば1週間後の休日など予備日を設けるとか、付帯する活動があれば雨天の場合、ふれあいセンターなどの屋内を利用する選択肢もある。もっとも、コロナ禍においては多人数が集合する大きなイベントはできない。提案事業の中でも大規模な当マラソン事業は、世間でも認知されているイベントであるので、天候や災厄などに対処し、創意工夫して継続することを期待したい。


    日吉台健康づくり活動事業【地域活性化型事業】

    団体名

    日吉台地区まちづくり協議会

    事業概要

     講師を招いての健康体操、健康セミナーの実施により、楽しみながら健康づくりを促進することで健康意識の向上と地域コミュニティの強化を図った。

    【活動実績】
     健康体操教室
     東区 21回 延べ457名参加
     西区 24回 延べ239名参加
     南区   4回  延べ56名参加

    講評

     健康づくり活動は、高齢化が進む地域社会において、高齢者が元気で地域に住み続けられることを目指す優れた取組である。
     健康体操や健康セミナーを通じて、身体機能の維持向上、自宅に引きこもりがちな高齢者の外出の促し、活動時の参加者同士の会話・交流による認知症予防が図られたものと評価できる。
     また、本活動は、その企画・実施の過程を通じて、住民同士の交流が促進されることから、自治活動の維持、発展という観点からも評価できるものである。
     今後も、より多くの住民の参加を得て、この活動を維持、発展していただけるよう、事業の周知等に工夫を重ねていただきたい。

    委員個別意見

    〇講師の先生方を半分にして、代わりにリーダーが先生となり、参加者を指導するように全員参加型にしてもよいのではないか。

    〇講師への謝礼が経費のほとんどを占めている。活動の継続のためには、視聴覚教材(DVDなど)の利用など自立の道も検討いただけたらよいと思う。

    〇健康づくりをより充実させるために、研修会を行ったのはよかったと思う。ただ、他区でも行われている体操が1区では行われていないことから、活動実施への意識を高める工夫をしていただきたいと思う。

    〇日吉台3区の地域住民による健康体操や健康セミナーが適宜に実行されるに伴い、個人間のネットワークと組織間のネットワークが醸成され、健康維持の活動が活発化し定着してきた。他の2地域の住民が参加していることでこの種の健康活動が伝播し、発展することを期待したい。なお、吹き矢教室の中止は吹き矢を飛ばすときに唾液の飛沫が飛ぶので、コロナ禍においてよい判断であると思う。

    日吉台地域安全パトロール隊活動事業【地域活性化型事業】

    団体名

    日吉台地区まちづくり協議会

    事業概要

     通学路や公園など子どもたちが多く集まる場所の警戒パトロールを実施し、地域住民の防犯意識の高揚を図った。

    【活動実績】
    1 警戒パトロール
      東区  パトロール隊の各個人で時間の取れる時に実施
      西区  月2回実施
      南区  2か月に1回実施
    2 防犯用立て看板20枚の設置

    講評

     本事業は、安全安心な地域づくりのために地域住民自らがパトロールの実施、防犯用立て看板の設置を行うというものであり、地域課題の解決に関し、地域と行政との役割分担の在り方を検討した上で、地域として取り組むべき事項を絞り込み、実施する試みとして、今後の自治活動の維持、発展につながりうるものであると評価できる。

    委員個別意見

    〇安心安全防犯に関することは、別途消防防災課所管の補助金が支出されているので、パトロール隊と防災会議とを合併させた方がよいのではないか。

    〇パトロールの時間帯にもよるが、子どもたちを含めてのパトロールを実施するのはいかがか。自分たちの住む地域に親近感を持ち、将来の担い手になると思う。

    〇市内の防犯パトロールは、どの地区でも毎月1回以上は行われているようなので、日吉台地区においても、それぞれ月1回以上を目標にまちづくり協議会で啓蒙を図っていただきたい。

    〇防犯ユニフォームの着用と防犯のぼり旗を掲げてメンバーを鼓舞しながら、集団でごみを拾いつつ地区内を巡回し、防犯用立看板を地域の街路に備えるという外観的に人の心に訴える行動は、犯罪防止に資する相当なインパクトを与えているだろう。これは、犯罪の防止や軽減のための「割れ窓理論」に沿った事業と言え、市全体に防犯意識が伝播してほしいものである。なお、日吉台東区への声掛けがもう少し必要である。

    丘山地域活性化支援「おかやま振興応援隊」【地域活性化型事業】

    団体名

    丘山振興会

    事業概要

     丘山振興会だよりの発行及び丘山振興会フェイスブックの運用、花いっぱい運動、匠セミナー等の実施により、情報共有や景観整備、住民同士の交流を図り、郷土愛の醸成や地域コミュニティの強化を図った。

    【活動実績】
    1 丘山公民館周辺の道路脇への植栽と管理
      植栽  5/11(11名参加)  11/10(9名参加)
    2 東千葉メディカルセンター花壇への植栽
     と管理(県立大網高校農業科との協働)
      植栽  6/7(30名参加)  11/1(25名参加)
    3 匠セミナー
      ほたる鑑賞会(7/13約50名参加)
    4 丘山振興会だよりの発行
      8月・12月・3月 計3回発行
    5 フェイスブックの更新

    講評

     地区住民自らの手による植栽作業は、年間を通じ国道126号沿いに良好な景観を生み出し、住民の郷土愛の醸成が図られた。また、匠セミナーの実施も含め、集落を超えた住民の交流機会を創出した。
     なお、東千葉メディカルセンターの植栽作業は、県立大網高校農業科との協働によるもので、この活動の持続性を高める上でのよい工夫であるといえる。
     丘山振興会だよりの発行及びフェイスブックによる情報発信は、複数の媒体を組み合わせることで幅広い世代に対して情報を共有する機会を提供した。これによる住民の自治活動への関心の高まりが期待される。
     今後は、さらに多様な年齢層の参加を得るための工夫を加えるなどして、地区における自治活動の維持、発展に資する取組を実施していっていただきたい。

    委員個別意見

    〇市内各地区の美化とうるおい。非常によいことだと思う。

    〇「丘山振興会だより」は、住民の皆さんのためぜひ継続していただきたい。パソコンでの作成、モノクロ印刷や普通紙の使用などにより、経費を減らすことができる。県立大網高校との協働は、地域にも高校の生徒にもそれぞれさまざまな効果があり、素晴らしいと思う。こちらも継続されることを希望している。

    〇年間を通しての花の管理は大変ではあるが、住民間の交流が図られたと思われる。「丘山振興会だより」は、匠セミナー、行事、地区にある会社紹介などの記事を載せ、他地区の住民が読んでも興味を引く内容であり、より住民の地区に対する関心が高まるものと感じられた。

    〇東千葉メディカルセンター広場の植栽活動に関して、大網高校農業科との協働活動は、本事業のスケールアップと安定化につながった。丘山振興会だよりの発行とフェイスブックなどで、広域にわたる情報発信を実行し、東金市や地域住民、さらには丘山工業団地の企業にも周知させ、ふるさと納税の協力を仰いでいる。匠セミナーの開催や丘山花いっぱい活動などを通して地域に顕在するソーシャルキャピタルを十分に活用している。まさに協働の真髄をつかんでいる事業と言える。

    発達障がいの心を知る事業【NPO推進型事業】

    団体名

    特定非営利活動法人基本塾

    事業概要

     発達障がいを抱える子どもたちへの理解・関心を高め、適切な支援・関わりができる環境の構築を図るため、教職員対象及び一般対象の講演会・研修会を開催した。

    【活動実績】
    1 教職者対象研修会 2回 延べ36名参加
    2 一般対象研修会  6回 延べ131名参加

    講評

     発達障がいの理解を深めるための多様なテーマの研修会を年間で8回にわたり計167人に対して実施した。
     研修会は、教職者対象、一般(保護者を含む。)対象と、対象者ごとに企画・実施し、それぞれが必要とする情報の提供に努めた点や、教職者対象のものについて会場を学校とするなど、参加しやすさを考慮した点について評価することができる。
     この3年間の協働事業の実績を踏まえ、発達障がいを抱える子どもたちへの支援と人々の理解のさらなる進展のため、団体の有する専門的な知見や人的ネットワークを大いに活かしていただきながら、ぜひ今後も活動を継続、発展されることを期待する。

    委員個別意見

    〇理解を深めるための研修会としてとても有意義な活動であると思うが、参加者がやや少なかったのが残念に思う。今後は、さまざまなメディア等を利用してPRに力を入れてみてはいかがか。

    〇市との協働と基本塾の働きかけにより、学校での研修会を開催することができたのは、大変有意義であったと思う。

    〇福岡小学校における教職員対象の発達障がいに関する専門的研修は、学校の教頭や校長の昇任試験に出題されるくらいの話題にされるテーマである。また、日吉台西が丘会館等での一般対象の研修会は、発達障がいのある児童生徒がいかに多いか、保護者や世間に知らしめて個人の対応力を養成し向上させ、いじめなどに発展させないようにする教育活動である。本市でこのような事業が行われることに感謝したい。本市の協働事業の制度上、次年度の採択はできないが、今後の事業発展にエールを送りたい。

    いきいき高齢者健康サロン【NPO推進型事業】

    団体名

    求名駅前区長寿会ひまわりネットワーク

    事業概要

     城西国際大学各学部の協力の下、高齢者が仲間と一緒に明るく元気に生活していけるよう、誰でも気軽に参加できるサロンを開催した。

    【活動実績】
    1 唄の会      11回  延べ282名参加
    2 介護予防体操     8回  延べ173名参加
    3 映画会         11回  延べ206名参加
    4 バルーンアート   3回  延べ 27名参加

    講評

     本事業は、高齢者の生きがいづくりと介護予防のための通いの場の創出の取組として介護保険制度の中の一般介護予防事業として位置付けられるものであり、市の課題と合致する取組である。
     事業内容は、いずれも参加者が楽しみながら、孤立化・引きこもりの防止、健康維持、介護・認知症予防などを目指そうとするものである。
     協働事業としては令和元年度をもって3年間の補助が終了し、令和2年度からは、本市の通所型助け合いサービス運営費等補助金の対象事業として申請され、運営費等に係る補助が実施されることとなった。
     今後も、本市との協働により、活動をさらに継続、発展されることを期待する。

    委員個別意見

    〇補助金額が小さい。より広域で活動していただきたい。

    〇地区内の高齢者全員に会報を配布し活動のPR、そして仲間の輪を広げる努力をされている。参加されている皆さんが楽しめることも大切である。映画会や健康体操など、さまざまな活動を取り入れ工夫されていると思う。

    〇市との協働によって、運営費補助金対象となったのは協働の成果であると思う。今後も活動の発展を望む。

    〇本事業は、参加者が6グループに分かれ、毎月均等に集まり、延べ参加者が661名となっている。これに対して市の交付金額が9万円強であり、コストパフォーマンスで吟味すると、高い付加価値がある。唄の会、バルーンアート、介護予防体操、映画会、脳トレ交流等、レパートリーが広く高齢者向けの興味を引き付ける活発な活動を展開している。本市の協働事業の制度上、次年度の採択はできないが、高齢者支援課や城西国際大学などと協働することにより今後さらに発展されることを期待する。

    歴史と文化のまち東金をみんなで学ぼう【NPO推進型事業】

    団体名

    東金市郷土研究愛好会・東金関寛斎顕彰会

    事業概要

     東金の歴史と文化を学び、その研究成果等を東金市民をはじめ広く世に発信し、後世に引き継ぐため、歴史・文化に関する展示会や講演会を開催した。

    【活動実績】
    1 歴史・文化に関する展示会(常設展示)
      テーマ 「土屋家文書から見た関寛斎とその周辺」
     ⑴ 期間  令和元年10月から約1年間
     ⑵ 内容  関寛斎、養父関素寿及び門弟齋藤龍安に関連する書簡、はがき類等について解説を加え展示
     ⑶ 場所  東金文化会館常設展示室

    2 歴史・文化に関する講演会
     ⑴ 期日  令和2年2月22日
     ⑵ 内容  関寛斎の伝記の著者である乾浩氏及び関寛斎から5代目に当たる子孫で医師の梅村聡氏による関寛斎に関する講演
     ⑶ 場所  東金文化会館小ホール

    講評

     本事業は、市民に対し地域の歴史・文化を学ぶ機会を提供した。
     その手法は、昨年度に引き続き、市文化会館小ホールでの講演会の実施と、同館の展示室を活用した長期の常設展示の実施を併用したもので、日頃歴史・文化に対し高い関心を持つ人々から、機会を得て興味を抱くに至った人々まで、幅広い学習者の層に対し、各々の興味・関心に応じた学びの機会を提供したものと評価できる。
     協働事業の2年目となった今年度は、関寛斎の生誕から190年目という節目に当たる年であることも踏まえ、新たに発見された同氏にまつわる文書や子孫の方々による講演などから、新たな関寛斎像を浮かび上がらせようと試みるものとなった。ぜひ来年度も市教育委員会との連携・協力を引き続き図りつつ、市民へ新たな知見の発信をされることを期待する。

    委員個別意見

    〇郷土の歴史と文化を継承することはとても大切です。皆さんの郷土愛を若い人たちにぜひ伝えたいものです。事業の継続のため新たな会員(特に若い人)の加入にも力を入れていただきたい。

    〇関寛斎については、すばらしい会であるので、子ども向けの絵本などを作成し、図書館、小学校に配布していただけると、東金に対する理解が広がるのではないかと思う。より市民へ広がる工夫を期待したい。