市指定文化財 三社神社絵馬(さんしゃじんじゃえま)
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- ID:485
指定内容
(市指定)
- 所在地 極楽寺317
- 所有者 (管理者)三社神社
- 指定年月日 昭和56年12月1日
- 区分 有形民俗文化財
- その他 1面
紹介
絵馬(えま)とは祈願や報謝のために寺社に奉納(ほうのう)する板絵で、本市内には数多くの絵馬、奉納額が見受けられる。
当社の絵馬は高札(こうさつ)形で松板(まついた)に描かれ、横二一四cm×縦一三二cm、中央部は一四六cmの大型絵馬である。銘文から、明和二(一七六五)年に奉納され、顔料の剥落(はくらく)等のため、慶応二(一八六六)年に修復したことが分かる。
画題は、当時の稲作農業の四季が描かれ、田起(たおこ)し、種蒔(たねまき)、代掻(しろかき)、田植え、除草、更に、稲刈、脱穀(だっこく)、唐箕(とうみ)による選別、籾摺(もみすり)、俵かがり、蔵入(くらい)れ等々の作業過程が克明に描(えが)かれている。往時の農作業の様子がよく分かる。
奉納は、農山村という生活環境をふまえて、農作物の豊作を祈ったものと考えられる。
このような、農耕の様子を描いた農耕絵馬は市内では珍しく、当時の農耕生活の実態を知ることができ、貴重な民俗的文化資産である。