市指定文化財 落歯塚の碑(らくしづかのひ)
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- ID:496
指定内容
(市指定)
- 所在地 小沼田1334
- 所有者 (管理者)要本寺
- 指定年月日 昭和60年1月18日
- 区分 史跡
- その他 1基
紹介
この碑は、東金市小沼田の要本寺内にあって、寛政九年(1797)9月25日、時の旗本中川忠英によって建てられた。
碑下には、忠英の歯が数個、小壺に納められていることが、先住によって確認されている。
古来より、人生通過(成人、結婚等)の1儀式として、抜歯の習俗があり、その影響は、後代まで続き、寛政時代(1789~1800)にも、歯は自己の分骨として崇め、その脱落の際には、供養・作塚・建碑等の宗教的行事をもって、これを丁重に処理したのである。
この碑が要本寺に建てられたのは、紀州徳川家と縁の深い忠英が、本寺の大檀那であったからである。現に本寺の本尊曼陀羅は、忠英の寄進によるものである。
落歯塚や歯塚の存在は稀で、千葉県においては、鹿野山神野寺内にある俳人高浜虚子の歯塚と、この落歯塚とを合わせて2基だけといわれている。