プレコンセプションケア~妊娠前からの健康づくり~
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プレコンセプションケア(Preconception care)とは
プレコンセプションケアとは、日本語に訳すと「妊娠前の健康管理」となります。現在では、妊娠前の若い女性だけでなくカップルを対象として、性や妊娠に関する正しい知識を身につけ健康管理を促す取り組みとされています。若いうちから妊娠・出産を含めた将来のライフプランを考えて、自分の生活に向き合い、健康を維持していくためのもので、男女問わず、若い世代の方々に知って欲しい言葉です。

プレコンセプションケアの目的
プレコンセプションケアの目的は3つあります。
- 若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと
- 若い世代の男女が将来、より健康になること
- 健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること

今日からはじめよう~健康でいるための生活習慣~

適性体重を守る
やせも肥満も不妊や妊娠・出産のリスクを高めます。適性体重を維持するよう心がけましょう。BMIで18.5以上25未満が適正体重と言われています。
BMI(体格指数):体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)の値

食事の栄養バランスを整える
1日3食をきちんと摂り、できるだけ栄養バランスが整うように心がけましょう。

適度に運動する
1週間あたりの運動は150分が目安とされています。激しい運動でなくても構いません。運動不足の人は今よりも毎日10分長く歩くなど、身体活動量を少しでも増やしてみましょう。

質のよい睡眠をとる
個人差や環境にもよりますが、理想的な睡眠時間は6~8時間といわれています。生活リズムを整えて、疲労をためないようにしましょう。

ストレスを溜め込まない
過度なストレスは不安や抑うつの原因になります。ストレスを溜め込まないように、自分なりの発散方法を見つけておくことが大切です。

アルコールは控えめに
飲みすぎは心身ともに悪影響を及ぼします。節度ある適度な飲酒量を心がけましょう。

禁煙する・受動喫煙を避ける
タバコはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。また、男女ともに不妊症のリスクが増加します。特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は流産・早産・周産期死亡、低出生体重児などのリスクを高めます。

感染症を予防する
性感染症は性交渉で感染し、男女ともに不妊の原因になるものがあります。予防にはコンドームを使用し、感染した場合にはカップルで一緒に治療をする必要があります。
また、男女とも風しんの予防接種を受けているか、母子健康手帳で確認しましょう。妊婦が風しんにかかると、赤ちゃんが先天性風しん症候群になりやすくなります。

若い時から健(検)診を受ける
生活習慣病やがんは、自覚症状がない段階で早期発見・早期治療することで重症化を予防できます。若くてもがん検診や健康診断を受けて自分の体調を確認しましょう。
また、お口の健康は全身の健康につながっています。定期的に歯科でお口のチェックを受けましょう。

プレコンセプションケア・チェックシート
自分の健康のためにできることから始めて、1つずつチェック項目を増やしていきましょう。

スマート保健相談室(若者の性や妊娠などの健康相談支援サイト)
男女ともに性や妊娠に関する正しい知識を身につけ、健康管理を促す「プレコンセプションケア」の推進のため、こども家庭庁から「スマート保健相談室」が公開されています。